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しまねを楽しみ、ミライへ繋ぐコラム

交交株式会社 浅井さん

島から始まるエネルギーの地産地消 目指すは“なつかしい未来”(2)

〈交交〉の太陽光発電に対するポリシーの5つめ、「地域還元率を最大化させること」について教えてください。

太陽光発電によって得られる利益は全て、島のこれからに必要な事業の立ち上げに使うということ。

100%を地域に再投資しています。

こうした応援が、未来へ向けた持続可能な島づくりにつながると思っています。

すでに始まっているのが、島内のガソリンスタンドとタッグを組んだ中古EVリースの導入。

島の人はEV(電気自動車)を利用しやすくなり、スタンドも将来のガソリンの売り上げ減少に備えることができますし、今まで島外に流出していた巨額のガソリン代を減らすこともできます。

みんなにとってwin-winの事業。

カーボンニュートラル社会への布石になるとも思っています。

EV事業の他に、これからどんな事業が考えられますか。

島のクラフトビールづくりもスタート。

島には豊富な湧水があるのですが、そのひとつ「天川(てんがわ)の水」と島の田んぼで育った米を使って、ビールを仕込みます。

ゆくゆくは、これを海に沈めて海洋熟成させることを想定。

島ならではの味わいを実現したいと思っています。

ウニの蓄養も稼働しはじめました。

現在、島ではウニが増えすぎて海藻を食べ尽くしてしまい、海の環境にダメージをもたらしています。

この邪魔者扱いされているウニを蓄養によって美味しくいただけるようにして、島の名物にしようというわけ。

海は島にとって豊かな資源ですから、これを活用しない手はありません。

近い将来は、島で使うトラクターやコンバインなど農機の修理や組み立ても事業として起こしたいですね。

今はちょっとした不具合も、本土まで運んで業者に頼まなければなりませんから。

これが島内で完結すれば、かかる時間も短縮できるし、料金も今よりずっと割安になります。

農業に取り組む上でのハードルも下がりますよね。

海士町のサステナブルな進化が楽しみですね。

太陽光発電事業の収益を投資することで、島の生業を少しずつでも増やしていけば、島に暮らす人の生きがいや居場所も増えていきます。

島で生まれ育った若い世代にとっても、魅力的な地域となっていくでしょう。

その中には自分自身で新たな事業を起こそうという人が現れるかもしれないし、島外から移住してきた人が今までにない視点で島の魅力を掘り起こしてくれるかもしれません。

現在もそれぞれに魅力的な事業に取り組んでいる人達がいます。

たとえば、島の文化を今に伝える〈島じゃ常識商店〉の新しい取り組みとして、かつて漁や農作業の道具を入れたり、収穫したサザエや山菜を入れるのに使っていた万能かばん「つかり」をアレンジしたバッグの制作など。

オリジナルのライフスタイルブランドOkum(〜をくむ)のプロダクトとして、じわじわとファンが増えていると聞きます。

また、海士町の新庁舎には今までにない交流スペース「しゃばりば」がオープン。

旧庁舎の備品などをリメイクした再生家具が置かれ、島の住人はもちろん島外からの旅人も含めてさまざまな人が集く空間に。

島のこれからを拓く場になりそうです。

ぜひ海士町に来たときは訪れてみてくださいね。

10年後、20年後には、島で使われる電力の100%を島内で発電できる未来があるはず。

今はコスト負担が大きいので使っていませんが、数年後「蓄電池(ちくでんち)」の価格が下がれば、余った電気を近所にお裾分けすることも可能になっているかもしれません。

新たな技術を取り入れて進化しながら、しかし依然として豊かな自然や地域の文化が損なわれることなく私たちの身近にある。

私たちが思い描くのは、そんな“なつかしい未来”のあり方です。

✿浅井さんや交交のみなさんにお会いして✿

フェリーターミナルで交交のみなさんにお会いした時の第一印象は「なんだかとても楽しそう!」。浅井さんがインタビューの際に言われていた「子どもに一番見せたいのは、島の大人がやりがいを持って生きている姿」という言葉が印象的でした。その背中を見て、きっと新しいアイディアやチャレンジがまた生まれるのでしょう。テクノロジーと豊かな自然と人の暮らしが共存する“なつかしい未来”。再エネプロジェクトから広がる海士町の未来に期待です。

小さな島からはじまる、持続可能な未来のかたち
交交株式会社の
HP
note

交交さんの取り組みは人気文化情報誌「さんいんキラリ59号」でもご紹介しています。

Special thanks
海士町で出会ったみなさま
\  親切にしていただき本当にありがとうございました /

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