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しまねを楽しみ、ミライへ繋ぐコラム

安田さん

「山くじら」ブランドで地域を盛り上げる!!

邑智郡美郷町役場にお勤めの安田亮さんは、地元の「困ったこと」の解決策を打ち出しながら、地域活性化を行っています。「山くじら」ブランド化とはどういうものか、お話を伺いました。

―安田さんお名刺入れ、すごく素敵ですね。革製品ですか?

そうなんです!とっても柔らかいでしょ。

実はイノシシの革です。

美郷町の農村女性グループが集会所に6~7人寄り集まり、イノシシの皮革製品をつくっています。

皆さん、おしゃべりしながら楽しく手仕事をされていますよ。できるだけ革は残さないよう、ハギレも大事に使っています。

名刺入れの他に、財布、ペンケース、小さいカバンなどもあります。

美郷町ではイノシシを「山くじら」と呼び、町おこしをしているんです。

―「山」+「くじら」ってイノシシのことなんですか?

そうです。江戸時代頃は動物の肉を食べることを良しとしない風潮があり、イノシシの肉のことを〝山の鯨(くじら)〟と呼んで、こっそり食べていたようです。

一般的には冬場に猟師さんがイノシシを獲って食料としていますが、近年、山にエサが少なくなったことで、イノシシが夏場に里山に下りてきて農産物を食べたり荒らすなど、農家を困らせています。

そこで、美郷町では農家の方々に狩猟免許(なわ猟免許)を取っていただき、町と農家さんとタッグを組んで「イノシシ駆除班」をつくりました。そう、「山くじら」事業は、イノシシの駆除からはじまったのです。

―農家の方が狩猟免許を取るって画期的ですね!

それが…一部の猟師さんから反発があり、役場内でも「そこまでする必要があるのか!?」と疑問の声も飛んできました。

しかし他人任せではなく、田畑を耕す農家の方々が本気になって駆除を行わないと、うまくいかないのです!

「事なかれ主義」ではない自分の血が騒ぎ(笑)、地域のことを真摯に考えた上での提案でした。

そこで当時29名の農家さんに、なわ猟の免許をとっていただきました。

―そこから山くじらのブランド化につながるのですね。

とある日、檻(おり)の縄にイノシシがかかり、現地へ確認しに行ったときのことです。

その集落の人たちはイノシシを解体して分け合い、肉を食べていました。

普通、獣害駆除はイノシシを捕まえたら殺して土に埋め、町から奨励金をもらうシステムです。

しかし、私は命あるものを故意に捨てることはあまり好きではなかったので〝資源として夏場のイノシシをうまく活用することはできないだろうか?〟と常に思っていました。

そうしたら、昔からの山の営みの中での当たり前にあった「イノシシのおすそわけ」がまさに資源活用だったのです。

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