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再エネコラム

【特別連載6】停電でも安心「再エネ×防災」で備える島根の暮らし!

停電でも安心。
「再エネ×防災」で備える島根の暮らし!

「最近、自然災害が多い気がする…」そんな風に感じること、ありませんか?
ただの雨だと思っていたらスコールのような豪雨だったり、あっという間に道路が冠水したり。
災害のニュースを見るたびに気になるのが、「生活に必要不可欠なインフラが止まってしまったら、うちはどうなる?」ということ。

普段から食べ物や水、ガスなどの燃料の備えはしていても、“電気の備え”は後回しになりがちです。
今回、みなさんに紹介したいのは、暮らしに再生可能エネルギー(再エネ)を取り入れた防災!

再生可能エネルギー(再エネ)を「環境に良い」視点だけでなく、暮らしの安心につながる選択肢として捉える入口をつくれたらと思っています。

再エネ×防災の考え方を、島根の事例と一緒に整理していきましょう!

再エネ視点で点検する 防災の電気備えチェック10

まずはセルフチェックからスタート。
当てはまる数が多いほど、災害時の“電力への備え”ができている状態です。
もしも0~2個なら、今日が見直しどきかも!

<停電や電源が限られた時に>
・防災拠点に避難した際、必要な家電(ラジオ・スマホ充電など)を洗い出し、優先順位を決めている
・懐中電灯(またはライト)と予備電池があり、置き場所が決まっている
・携帯ラジオと予備電池があり、情報を取りに行ける準備がある
・スマホを充電できる手段(モバイルバッテリーなど)を用意している。
・太陽光発電がある場合は、停電時の使い方(自立運転への切替など)を確認している/蓄電池・ポータブル電源などのバックアップ電源を検討している

※各チェック項目は、自治体が公開している非常持ち出し品の例、停電時の太陽光発電の使い方の解説を参考に編集しています。

■参考ページ
・松江市「日頃からの備え
・荒川区「いざという時に備えて、非常用持ち出し袋を準備しましょう
・太陽光発電協会(JPEA)「停電の時にも使える太陽光発電(自立運転モード)

いかがでしたでしょうか?
ここから、地域と家庭の両面から災害時における電気の備えをご紹介します。
チェックが少なかった方も、記事を参考に「非常時の電気確保」について考えてみてくださいね。

なぜ再エネは防災に効くの?「地域の拠点」と「家庭」の備蓄で考えよう

防災の視点で再エネを見ると、ポイントは大きく2つ。

★ひとつは、地域に「電気を確保できる拠点」が増えること。
自治体や公共施設が再エネ設備を備えると、平時は省エネや脱炭素に役立ち、非常時には地域の安心につながる“電源のよりどころ”になり得ます。

★もうひとつは、家庭でも「エネルギー備蓄」ができること。
太陽光発電+蓄電池(停電対策)や、ソーラーパネル+ポータブル電源の組み合わせは、災害時に電気が止まる可能性に対して、自家発電・自家消費できる点から暮らし側の選択肢を増やします。
大事なのは、再エネを「発電所の話」で終わらせず、我が家を含めた身の周りの備えに落としていくこと。

【地域編】『道の駅邑南の里』から学ぶ再エネ×防災の強み

2025年8月にオープンして以降、近隣県を含む多くの人が訪れている『道の駅 邑南の里』。
施設そのものの魅力に加えて、ここはエネルギー面でも特徴的な拠点施設。

実は地中熱(ちちゅうねつ)や太陽光といった自然のエネルギーを各所で採用。
普段だけでなく、災害時にも自立できる心強い道の駅なんです。

この道の駅では、太陽光発電に加えて、地中熱を活かした空調も取り入れています。
地中は一年を通して温度が変わりにくく、年間およそ10~20℃前後。
その特性を使って、夏は冷房に、冬は駐車場の融雪に役立てています。

また、地域のお家の屋根などに太陽光パネルを設置してもらい、発電した電気を買い取るPPA(電力買取契約:設備を発電事業者が設置・所有し、住民側は発電した電気を購入して使う仕組み)で再エネを導入し、施設での電気の自家消費を進めたり、いざという時の電源確保にもつなげたりする計画もあるのだとか!

こうした設備を組み合わせることで、融雪コストの削減や、天候に左右されにくい集客といった効果を発揮。
また、これらの機能は防災視点でも重要で、ひいては周辺住民の防災レベルの引き上げにもつながっています。

【家庭編】お家で始めるエネルギー備蓄!太陽光と蓄電池に加えて「ポータブル電源」も

地域から我が家に目をうつしてみると、家庭での備えは、2つの選択肢があります。
★ひとつ目は、「太陽光パネル」+「蓄電池」を設置して、家そのものに「発電+ためる」機能を持たせること。
太陽光発電は“つくる”、蓄電池は“ためる”。
停電への備えとして考えるなら、太陽の光でつくった電気を蓄電池にためて、停電時に使えばOK。
「お家を発電所にする」仕組みは近年、「電力の自立」の面からも人気です。

【ポイント】導入時にチェックすべきことは?
導入時には「停電時に給電できる電力はどのくらいか」を必ず確認しておきましょう。
機器構成によって、家全体に給電できるのか、特定の回路に限られるのかが変わるためです。

費用面では、島根県や市町村で住宅用太陽光発電や蓄電池の導入支援が用意されている場合があります。
補助制度は年度・予算・要件で変わるため、導入前は自治体の最新情報を確認してください。

▼関連リンク
島根県「個人・事業者への補助・助成制度一覧

★ふたつめは、まず“持ち運べる備蓄”から始めること。
太陽光パネルなどの家の設備はハードルが高い…と感じる場合、ソーラーパネルがついた「ポータブル電源」がおすすめです。
もし停電が長引いた時でも、太陽の光を電気にかえて、携帯など小さなものなら充電しながら使えますよ。

検証!ポータブル電源とソーラーパネルで充電できる?何が使える?

さて、ここからは検証企画!
実際にポータブル電源とソーラーパネルを組み合わせて、どれぐらいの早さで充電でき、その電気はどんなことに使えるのか。
実際に試してみました。

【まずは携帯型ソーラーパネルの発電能力を検証】

1回目

ネットショッピングなどでも手軽に入手できる携帯型ソーラーパネル。
最近ではアウトドアシーンで活用されることが増えているようです。
とはいえ、その発電能力、気になりますよね?

山陰地方は、“陰”の文字が入っている通り、冬の日照時間が短いエリア。
それだけにソーラーパネルの能力を計るうえではむしろベストな地域!
検証したのは2月。山陰らしい雲の多い空ですが、時折、青空がチラリ。
それでは、ソーラーパネルを広げて充電スタート!

この日は風が強く、雲がどんどん流れて、ほぼ曇天。
充電残量49%からのスタートでしたが、メーターを見ると「インプット4W」、充電完了まで「28H」!
さすがに検証になりそうにないため、後日リベンジすることに。


2回目(リベンジ!)

同じく2月ながら、うららかな陽気となったこの日、急きょリベンジすることに。
パネルを広げて充電開始!スタート時間は10:00、充電残量は48%。
さて、何時間で満充電になるでしょうか。

1時間経過。様子を見ると52%になっていました。
ちょっと見づらいですが発電量は20W。曇天の5倍。これは期待できそうだ。

4時間後、電源を見に行くと100%になっていました!
天気が良かったとはいえ、2月の光量で充電ができるとは。
最近のソーラーパネルは太陽光の変換効率がどんどん向上しており、時間が圧縮されているみたいです。
さらに、防水性・耐久性も高まっているので、防災シーンでも充分活躍してくれそう!

【発電した電気で何が使える?】
ポータブル電源の製品により異なりますが、今回検証に利用した製品(容量288Wh、定格出力300W)の場合
・満充電でスマホ充電なら約14回
・5WのLEDなら約22時間
・45Wの扇風機は約4.5時間。
そのほか、消費電力が多くないスピーカー、ハンディファンなどは、サクサク利用できます。

一方、消費電力が多い
・電気毛布(55W)で約4時間
・プロジェクター(100W)で約2.3時間など。
今回持ち出した電気ポットは275Wとかなり多めですが、1時間未満なら利用できる計算。

防災の新しい考え方に「フェーズフリー」というのがあります。
これは、防災用品を日常的に備える新しい考え方のこと。
ポータブル電源&ソーラーパネルのセットも、アウトドアや外遊びをより楽しく、快適に過ごすためのツールとして取り入れつつ“もしも”に備える。
そんなフェーズフリー的なアイテムとして一策だと思いますよ。

再エネを安心の備えに変える今日からできる一歩

再生可能エネルギーは、環境に配慮するための選択肢であると同時に、暮らしを守る備えのひとつ。
家庭、地域、公共施設など、それぞれの立場で、できるところからエネルギーを備えることが、災害時の安心につながります。

災害の備えに「正解」はありません。
まずは「防災の電気備えチェック」で見えてきた電気の弱点を、少しずつ埋めていくだけでも安心感は変わります。

再エネは、「発電所の話」で終わらせず、暮らしの選択肢として少しずつ知っていくことが大切。
例えば、野菜の地産地消のように、電気も地域でつくって地域で使う。
そんな「エネルギーの地産地消」の視点で考えると、再エネを活用した防災の備えも、“自分ごと”になってきませんか?

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